南区こども大学2025(小学生対象の公開講座)を開催しました
福岡市南区は周辺に7つの大学と短期大学がある文教地区です。南区とこれらの大学は2016年12月に包括連携協定を締結しました。そして、2017年に南区とこれらの大学が連携するイベントとして、それぞれの専門分野を活かして楽しみながら学べる小学生向けの体験講座『南区こども大学』がスタートしました。
毎年好評をいただき、今年度も6つの講座を開講しました。ご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました。
■講座① あらっ便利!?らくらく瞬間移動を体験してみよう【看護学科】
8月2日(土)に看護学科では、地域・在宅看護学領域の教員3名と2年次生2名で、小学生と保護者併せて13名を対象に「あらっ便利!?らくらく瞬間移動を体験してみよう」の講座を実施しました。
①ブースでは、移動用リフトやスライディングシートを用いてベッド⇔車椅子を移動する「ノーリフト体験」を行いました。
②ブースでは、2種類の箸を用いて豆をつかみ、また、リーチャー(マジックハンド)を用いてペットボトルのキャップをつかむ「自助具体験」を行いました。
③ブースでは、車いすや歩行器、杖などを用いてスロープや段差、エレベータを乗降する「移動体験」を行いました。
病気やけがで身体が不自由になった方が自宅でも安心して生活できるよう「あらっ便利!?」な様々な福祉用具の用途を学んでもらいました。
参加した小学生の皆さんが、この講座を通じて看護師の仕事に興味や関心を持ってくれることを願っています。
■講座② 聞いてみよう!確かめてみよう!人間の心臓の音・肺の音!【看護学科】
8月2日(土)に看護学科では、小児看護学領域の教員3名と4年次生6名で、小学生と保護者併せて17名を対象に「聞いてみよう!確かめてみよう!人間の心臓の音・肺の音!」の講座を実施しました。
最初に、私たちの心臓や肺の働き、そして子どもと大人の心臓や肺の違いについて説明を行いました。
次に、聴診器やパルスオキシメータを用いて安静時の心臓や肺の音を聞き、脈拍や呼吸数、酸素飽和度を測定しました。その後、エアロビクスを3分間行い、有酸素運動後の数値を測定しました。普段元気いっぱいな小学生の皆さんも少し疲れた様子でしたが、からだが状態に合わせて対応していることを学んでもらいました。
参加した小学生の皆さんが、この講座を通じて看護師の仕事に興味や関心を持ってくれることを願っています。
■講座③ 外科手術を体験してみよう!【医療工学科】
8月2日(土)に医療工学科では、教員5名と2年次生8名で、小学生24名を対象に「外科手術を体験してみよう!」の講座を実施しました。
①ブースでは、人工心肺装置やECMOに触れたのち、本物の手術着を着てお医者さんの気分になって記念撮影を行いました。
②ブースでは、内視鏡手術用鉗子を用いて飴玉を掴み、③ブースでは、電気メスを用いて鶏肉を切ってみたり、除細動器を操作したりして本物さながらの手術を行いました。
④ブースでは、コロナ禍で大活躍したパルスオキシメータを用いて酸素飽和度を測定しました。
医者や医療従事者になりたいといった夢を持って参加してくれた小学生もおり、この講座を通じて臨床工学技士の仕事に興味や関心を持ってくれることを願っています。
■講座④ X線の仕組みを学んで撮影して見よう!【放射線技術科学科】
8月8日(金)に放射線技術科学科では、教員3名と2・3年次生12名で、小学生10名を対象に「X線の仕組みを学んで撮影して見よう!」の講座を実施しました。
①おうちから持ってきたものをX線で撮影して見よう!では、参加者の皆さんが持参したリモコンやサボテンなどを一般撮影装置を用いて撮影し、材質の違いが画像の濃淡に与える影響の基本特性を学んでもらいました。また、撮影した画像をトートバッグに印刷して世界に自分だけの「オリジナルトートバッグ」を制作して配布しました。
②クイズに挑戦!箱の中をX線で見てみよう!では、箱の中にある野菜や果物などを透視装置を用いて撮影し、物体を破壊することなく内部構造をリアルタイムで観察できる基本特性を学んでもらいました。
参加した小学生の皆さんが、この講座を通じて診療放射線技師の仕事に興味や関心を持ってくれることを願っています。
■講座⑤ 臨床検査技師の仕事を体験してみよう!~顕微鏡で見える検査の世界~【検査科学科】
8月20日(水)に検査科学科では、教員3名で、小学生9名を対象に「臨床検査技師の仕事を体験してみよう!~顕微鏡で見える検査の世界~」の講座を実施しました。
前半は、顕微鏡を用いて血球観察を行い、見つけた血球をスケッチしました。最も見つけるのが難しい「好塩基球」に苦労しましたが、とても楽しんでもらえました。
後半は、血液や試薬などを用いて血液型判定を行いました。血液に試薬を混ぜ、血液が凝集するかどうかで判定できる方法にとても驚いている様子でした。
保護者の方が臨床検査技師として働いているため興味を持って参加してくれた小学生もおり、この講座を通じてさらに臨床検査技師の仕事に興味や関心を持ってくれることを願っています。
■講座⑥ 病院の先生になってみよう~体の中を覗いてみると~【検査科学科】
8月21日(木)に検査科学科では、教員2名と4年次生12名で、で、小学生10名を対象に「病院の先生になってみよう~体の中を覗いてみると~」の講座を実施しました。
①②ブースでは、エコー機器を用いて頸動脈や腹部エコー検査体験を行いました。
③ブースでは、眼底検査機器を用いて参加者同士で眼底検査体験を行いました。
両ブースとも、普段、肉眼や鏡で見ることのできない体の中を覗いてみてとても驚いている様子でした。
参加した小学生の皆さんが、この講座を通じて臨床検査技師の仕事に興味や関心を持ってくれることを願っています。