医療の基本は患者さんに寄り添って病と心を癒すことです。病を癒すには医療技術を駆使しなければなりません。現代の医学は数十年前には想像もできないほど進歩しました。患者さんに最適な治療を施すために医療者には日進月歩の医学の進歩を理解し、理解したことを患者さんの治療に活かすための医療技術や看護技術を身に付けることが求められます。一方で患者さんを癒すには病気の治療だけでなく患者さんに寄り添う心のサポートも必要です。大変な病気を罹ってしまったと落込み、本当に治るのだろうかと不安に苛まれている時に患者さんの思いに寄り添って病んだ人々の心を支えるのも医療者の大切な役目です。
本学の学園訓に「知性」だけでなく「気品」や「奉仕」が掲げられているのも患者さんを全人格的に支えることが何よりも大事だという理念を表現したものです。寄り添うということは患者さんの立場に立って考えることです。同じように医師や他の医療技術者の立場で複眼的に物事を考えることが良いチーム医療につながります。
本学に集う皆さんが福田学長が述べているように「専門性を追求」するとともに「複眼的な視点の涵養」にも日々研鑽する医療人の理想を実現できるよう皆さんを支援して参ります。