2026年9月1日から4日まで、国立研究開発法人日本原子力研究開発機構(JAEA)が主催する令和8年度「夏期休暇実習」に参加しました。今回の夏期実習では、座学や施設見学を通して、原子力施設で取り扱われる核物質や放射性物質が、さまざまな設備や仕組みによって厳重に管理されていることを学びました。特に、核セキュリティや保障措置について学び、核物質を適切に管理するとともに、原子力施設への不正な侵入や核物質の不正な利用を防ぐために、さまざまな対策が講じられていることについて学び、原子力施設の安全を支えるためには、多くの異なる視点からの管理が必要であることを知りました。
JAEA夏期休暇実習で核セキュリティと保障措置を学びました
出入管理システムの見学
CTBT東海公認実験施設における機器の見学実習前は、原子力施設に対して、「放射線を扱うため、設備や装置によって厳重に管理されており、専門的で少し遠い存在」というイメージを強く持っていました。しかし、実際に施設を見学し、職員の方々から業務について説明していただいたことで、原子力施設の安全は、設備だけではなく、核物質の管理体制やそれに携わる方々の高い専門性と責任によって支えられていることを実感しました。特に、原子力科学研究所のISCN実習フィールドを見学した際には、実際の施設で核物質や原子力施設をどのように防護しているのかを知ることができ、座学で学んだ核セキュリティの内容を具体的にイメージすることができました。また、大洗原子力工学研究所ではHTTRや常陽、原子力科学研究所ではJRR-3を見学し、それぞれの施設が異なる目的で利用されていることや、施設の特徴に応じて安全や核セキュリティを確保するための管理が行われていることを学びました。また、実際の原子力施設を見学し、核物質や放射性物質の管理、放射線の安全管理について学んだことや医療分野で活躍している放射性同位体の製造も行っていることをから、大学で学んでいる放射線分野と原子力分野とのつながりについて考える機会にもなり、これまでより広い視点から「放射線を安全に利用すること」について考えられるようになりました。大学では主に医療分野における放射線の利用について学んでいますが、今回の実習を通して、原子力分野においても放射線や放射性物質を安全に取り扱うための知識や管理が重要であることを実感しました。さらに、職員の方々とのディスカッションや座談会を通して、実際に原子力分野で働く方々の仕事内容や仕事に対する考え方について直接お話を伺うことができました。施設や設備を見るだけでなく、そこで働く方々の話を聞くことで、原子力施設の安全を支える仕事には、専門的な知識だけでなく、責任感や周囲と連携して業務を行う姿勢も重要であることを学びました。
研究炉JRR-3の見学今回の夏期実習は、大学の授業だけでは得ることのできない知識や経験を得たことで、原子力分野に対する興味がさらに深まりました。今回学んだことを実習だけの経験で終わらせるのではなく、今後の大学での学習や将来の進路を考える際にも生かしていきたいと思います。
放射線技術科学科3年 湯原凜・吉原歩海
