純真学園大学

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2026.04.21 放射線技術科学科

災害派遣医療チーム(DMAT)として活躍する卒業生をご紹介

 本学科(6期)卒業生の東さんは,診療放射線技師として今年、DMATDisaster Medical Assistance Team災害派遣医療チーム)の資格を取得しました。その紹介をしたいと思います。

DMAT隊の訓練の様子

 私がDMATを目指したきっかけは、東日本大震災のニュースや在学中に受講した「災害医療論」での先生からの助言でした。その後,災害医療の現場で活動する医療従事者の姿を知り、「診療放射線技師として自分にもできることがあるのではないか」と考えたのが始まりです。

 

 しかし実際に,大学病院に入職してからは、災害時に技師が担える役割は限られているのではないかと悩み、挫けそうになったこともありました。そんな中で出会ったのが、DMATにおける「業務調整員」という役割です。医療資源や人員配置、移動手段などを調整し、溢れかえる情報を整理しながらチーム全体の活動を円滑に進める“要”となる存在であり、職種の枠を超えて力を発揮できるポジションでした。

日頃から多くの患者様や他職種と関わる診療放射線技師だからこそ、コミュニケーション力や気遣い、全体を見渡す視点を生かせるのだと気づきました。

 災害活動では、被災地の患者様への医療支援はもちろん、被災しながらも現場を守り続ける医療従事者の方々を支えることも重要な任務です。相手の状況を思いやり、必要な支援を調整する力が求められます。

 平時には、院内の災害対策マニュアルやBCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)の見直しに携わり、院内訓練の企画・運営に参加しています。また、DMATとして全国規模の災害訓練にも参加し、実践力の向上に努めています。普段から患者様や他職種の業務に関心を持つことが、結果的に自分の視野を広げ、非常時の対応力向上につながると感じています。

DMAT隊の訓練の様子

 今後、診療放射線技師として羽ばたいていく皆様にお伝えしたいのは、日常業務に真摯に向き合うことがすべての土台です。その積み重ねがあるからこそ、有事の際には率先して「災害モード」に切り替え、自信を持って行動できるのだと考えます。


 DMATの需要は年々高まっていますが、希望すれば必ずなれるわけではなく、決して簡単な道ではありません。いわば“狭き門”です。だからこそ、少しでも興味があるなら、早い段階から意識して情報を集めておくことが大切だと思います。DMAT養成研修の募集時期や条件は限られているため、日頃からアンテナを張っておくことが将来につながります。


 また、災害医療に関心がある方は、蘇生トレーニングであるICLS (Immediate Cardiac Life Support:突然の心停止に対して直ちに行う救命処置)、ACLS(Advanced Cardiovascular Life Support: 二次心肺蘇生法)の受講、防災士資格の取得などに挑戦しておくと、大きな強みになります。知識や技術だけでなく、「本気で目指している」という姿勢の証明にもなるからです。

 私自身も、そのような準備を積み重ねてきました。特別な才能があったわけではありませんが、できることを一つずつ増やしていったことが、今につながっていると感じています。興味を持ったその瞬間が、第一歩だと思います。

 

 引き続き、診療放射線技師としての専門性を大切にしながら、社会に必要とされる医療人として今後も成長し続けたいと思います。

放射線技術科学科6期生 東 姫乃さん(2020年3月卒業)