キャリア支援講演会「災害医療時における診療放射線技師の役割」
キャリア支援講演会「災害医療時における診療放射線技師の役割」が開催される
令和7年2月12日にキャリア支援講演会として国立病院機構災害医療センター中央放射線部 小西 英一郎 主任診療放射線技師による「災害医療時における診療放射線技師の役割」と題した講演がありました。当日は本学MLC2階さくらホールで放射線技術科学科1~3年生約240名が出席しました。
講師の小西 英一郎先生は、日本DMAT隊員(災害派遣医療チーム)、国際緊急援助隊医療チーム(JDR)に登録されて、さらに日本DMATインストラクター資格、救急撮影認定資格、災害医療認定上級ロジスティック専門家の資格を取得されています。業務実績としてはDMAT隊員として新潟中越地震、東日本大震災、熊本地震等にも派遣され、国際緊急援助隊医療チームとしてハイチ地震、ネパール地震、トルコ地震など、日本の代表として災害医療で現地に派遣された先生です。
統計的に日本における地震災害の多く(地震災害全体の約78%)は、休日や時間外(17:30-8:00)に起こっており、医療従事者の多くは、当直時間帯のため少人数での初期対応に当たらなければならず、誰しもが病院における少人数での災害対応を強いられる可能性があることを知り、災害医療は決して他人事でないと感じました。災害時にも放射線検査はとても有用とされており、限られた資源の中でいかに放射線検査を提供する体制を築けるか日頃の準備が重要です。
また、国際緊急援助隊医療チーム(JDR)は世界保健機構(WHO)の基準のもと、被災国で医療活動を行える医療チームとして認定されており、被災地内でField Hospitalを建て、アクティブに医療活動するチームであり、診療放射線技師としての業務(画像診断領域の画像提供)もその一つになっています。
被災地へ出向く際は、「自己完結型」が大原則で、被災地に負担にならないよう、出向く者自身が最大限努力していることもあらためて学ぶことができました。