2025年3月17日、放射線技術科学科の3年次生が青森県六ケ所村にある原子力関連施設(オフサイトセンター、フュージョンエネルギーセンター、日本原燃株式会社)の見学に行ってきました。
オフサイトセンターとは原子力規制委員会が管轄している施設で、原子力施設が万一、事故などで緊急事態になった際、事故が発生した場所より離れた外部で現地の応急対策をとるための拠点施設です。国、都道府県、市町村および事業者の防災対策関係者が集合して「原子力災害合同対策協議会」を組織し、連携の取れた応急対策を講じていく拠点となります。
2025.03.28
放射線技術科学科
≪青森県六ケ所村≫原子力関連施設見学
青森県六ケ所村のオフサイトセンター、フュージョンエネルギーセンター、日本原燃施設へ


次に量子科学技術研究開発機構のフュージョンセンターの見学をしました。フュージョンセンターとは「核融合反応」に関連する施設で、核融合反応とは水素などの軽い原子核同士を衝突させて融合し、ヘリウムなど別の原子核に変わる反応をいいます。その際、ヘリウムや中性子とともに大きなエネルギーをつくりだすことができ、近未来の私たちのエネルギー需給に大きくかかわる可能性があり、日本をはじめ米国、カナダ、EU、ロシア、中国等多くの国々が研究を進めている国際共同プロジェクトです。化石燃料(石油、石炭、LNG)や再生可能エネルギー(太陽光、風力、地熱)、原子力エネルギーに置き換わる可能性がある夢のエネルギーとして研究が進められています。

昼食後は日本原燃株式会社の施設見学をしました。この会社は日本全国にある電力会社が共同出資してつくられた会社で、事業内容としてはウランの濃縮、プルサーマル計画で利用される使用済核燃料の再利用(MOX)、発電所から出た放射性廃棄物の一時保管、低レベル放射性廃棄物埋設等を行っている会社です。まず各施設の説明を受け、PRセンターの見学をしました。その後、地下100mの岩盤上に放射性廃棄物の埋設するための地下トンネル内の見学もしました。将来、原子力発電所で原子炉が廃炉となった際に出てくる高レベル廃棄物を、環境に影響が出ないように処理するにはどのような処分方法が適切なのか、研究を行っていました。
全国7大学23名の大学生・大学院生が参加、普段なら見学することができない施設や機器を見学することができ、たいへん有意義な見学会でした。
この事業は2024年度原子力規制人材育成事業として、本学も参加させていただきました。
全国7大学23名の大学生・大学院生が参加、普段なら見学することができない施設や機器を見学することができ、たいへん有意義な見学会でした。
この事業は2024年度原子力規制人材育成事業として、本学も参加させていただきました。