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2023-06-08 お知らせ

純真の杜通信vol.15 おたくさ:Hydrangea OTAKUSA

純真の杜通信vol.15 おたくさ:Hydrangea OTAKUSA

【おたくさ】と聞いて、銘菓や手毬のような花を思い描ける人、そしてプッチーニ作曲のオペラ「蝶々夫人」のアリアは知らなくても、高総体や体育祭で流れる行進曲のフレーズから思い出せる人の出身地は、おそらく「長崎」です。

雨に似合う街として知られる長崎の観光地「グラバー園」には、この時期多くの紫陽花の花が咲き、その庭園の一角に作曲家プッチーニの像と蝶々夫人に扮したソプラノ歌手三浦環の像があります。

【おたくさ Hydrangea OTAKUSA】は、鎖国時代に長崎にやってきたドイツ人医師シーボルトが、青い紫陽花を自国に持ち帰り、最愛のひと「お滝さん」の名をつけて紹介した花として知られています。残念ながら、この名は学術的には認められませんでしたが、「辛抱強い愛」の花言葉をもつ青い紫陽花を、土地の人は愛情をこめて【おたくさ】と呼んでいます。

ヨーロッパで品種改良され逆輸入された紫陽花は、今では約3,000種類もあるそうです。キャンパスでは、本館の小さな植込みの中に異なる種類の紫陽花を見ることができます。

土や日当たりの違いで色を変える紫陽花。鬱陶しい雨のなか、淡い色合いでありながら、しっかりと根付いていく紫陽花…混沌の中でも生き抜く強さを示してくれているように感じます。
 

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