純真学園は、昭和31年の創設以来六十有余年の歴史を有しております。学園祖福田昌子は、ヒスタミンの研究により女性として当時最年少で医学博士となり、臨床の現場を経て、戦後は国政の場において、現在の臨床検査技師等に関する法律の前身である衛生検査技師法や優生保護法を議員立法するなど、医療・健康の分野において少なからぬ功績を残してまいりました。教育の現場に身を置いた後は、私学としては日本で最初の高等学校衛生看護科を設置し、また、メディカルエンジニアリング教育に関しても他に先駆けて取り組み、今日に至るまでその伝統は本学園の中に脈々と息づいております。
学園祖福田昌子の生誕百年を迎えるにあたり、本学園は平成23年4月より純真学園大学を新設し、看護学科、放射線技術科学科、検査科学科、医療工学科からなる保健医療学部を開設いたしました。医療が複雑化高度化し、チーム医療が重視される今日、優れた医療技術者の必要性はますます高まっております。私ども純真学園大学は、時代の要請にこたえ優れた医療技術者を育成するとともに、学園訓である「気品」「知性」「奉仕」を体現しうる人材の育成に取り組んでまいります。
純真学園大学の教育の特色は、専門性の追求と複眼的な視点の涵養にあります。すなわち、学科の専門的な知識を修得しつつ、医師や他の医療技術者の視点を学ぶことができるようなカリキュラムの工夫をしております。それはまた、良師良友との切磋琢磨の場にもなろうかと思います。福岡市内中心部に近く利便性に優れたキャンパスと充実した教育環境を持つ本学において自らの夢の実現のスタートを切っていただきたいと思います。